MENU
アーカイブ

トルコのミュージアムパスとは?5種類の料金・有効期限・購入方法を解説

トルコの博物館や古代遺跡を巡るなら、知っておきたいのが「ミュージアムパス(MuseumPass)」です。

イスタンブールの博物館、カッパドキアの地下都市、エフェソスの古代遺跡など、対象施設を共通のパスで見学できる便利な仕組みです。

トルコミュージアムパスには全国版と地域限定版の計5種類があり、料金や有効期限、利用できる施設が異なります。

この記事では、これらのミュージアムパス5種類の料金・対象施設・有効期限・購入方法を紹介します。

代表的な施設の個別入場料も掲載しているので、旅行の日程や訪問先に合わせて比較してみてください。

目次

トルコのミュージアムパスとは?

ミュージアムパス(MuseumPass)は、トルコ文化観光省が提供する、外国人旅行者向けの博物館・遺跡共通入場パスです。

対象施設では、その都度入場券を購入する必要がなく、パスを提示して入場できます。

「ミュージアム」という名称ですが、利用できるのは博物館だけではありません。古代ギリシャ・ローマ時代の都市遺跡、地下都市、岩窟教会なども含まれています。

主な特徴は次のとおりです。

  • 全国版と地域限定版を合わせて5種類
  • 対象施設では個別の入場券を購入する必要がない
  • 有効期間は種類によって3〜15日間
  • 同じ施設への入場は原則1回限り
  • 公式サイトでEカードを購入できる

ただし、トルコのすべての博物館や観光施設が対象になるわけではありません。利用できる施設は、パスの種類によって異なります。

イスタンブール考古学博物館の展示品

ミュージアムパスの有効期限と使い方

ミュージアムパスの有効期間は、最初に対象施設へ入場したときからカウントされます。

例えば、5日間有効なイスタンブール版を購入しても、購入した日から5日間という意味ではありません。最初に博物館や遺跡に入場した時点で利用期間が始まります。

有効期間中は対象施設を巡れますが、同じ施設に入場できるのは原則1回です。

また、ミュージアムパスは通常の見学時間帯を対象としており、夜間特別公開(Night Museology)では利用できません。夜間見学を予定している場合は、別途チケットを確認してください。

ミュージアムパスとミュゼカードの違い

トルコには「ミュージアムパス」とよく似た「ミュゼカード(MüzeKart)」という制度もあります。

名前は似ていますが、利用できる人の条件が異なります。

種類主な対象者
ミュージアムパス(MuseumPass)外国人旅行者
ミュゼカード(MüzeKart)主にトルコ国民
ミュゼカード99(MüzeKart 99)一定の条件を満たす外国人居住者

ミュゼカード99は、トルコの有効な滞在許可・就労許可を持つ外国人向けで、99で始まる外国人ID番号などが必要です。

日本から短期観光で訪れる旅行者は、基本的にミュージアムパスが対象です。

トルコのミュージアムパス5種類|料金と有効期間を比較

トルコのミュージアムパスには、全国で利用できる1種類と、特定の地域で利用できる4種類があります。

パスの種類対象地域料金有効期間
MuseumPass Türkiyeトルコ全国€16515日間
MuseumPass İstanbulイスタンブール€1055日間
MuseumPass Cappadociaカッパドキア€653日間
MuseumPass The Aegeanエーゲ海地方€957日間
MuseumPass The Mediterranean地中海地方€907日間

※2026年10月、トルコ文化観光省公式サイト確認。料金は変更される場合があります。

どのパスを選ぶかは、旅行日数だけでなく、訪問する都市や遺跡によって決まります。

さるぱんちゃん

トルコ文化観光省もよく考えてます。
パスってお得感があると思いますが、滞在日数がないと元は取れないと考えておいた方がいいかな、と思います。
とはいえ、ハイシーズンでいちいちチケットを買うのに並ばなくていいというのがメリットです。
しかしながら、イスタンブールの人気観光スポットはほぼ対象外と言ってもいいでしょう。

それぞれの対象地域と代表的な観光施設を、個別入場料とともに見ていきましょう。

MuseumPass Türkiye|トルコ全国版

料金:165ユーロ/有効期間:15日間

MuseumPass Türkiyeは、トルコ各地にある300か所以上の対象博物館・遺跡を巡れる共通パスです。

イスタンブール、カッパドキア、エフェソス、パムッカレなど、複数の地域を周遊する旅行者に向いています。

代表的な施設と、個別に入場券を購入する場合の料金は次のとおりです。

地域施設名個別入場料
イスタンブールトプカプ宮殿(ハレム・アヤイリニ教会含む)2,750TL (54EUR)
イスタンブールガラタ塔€30
イスタンブールイスタンブール考古学博物館€15
カッパドキアギョレメ野外博物館€20
カッパドキアカイマクル地下都市€13
イズミル県エフェソス遺跡€40
イズミル県ベルガマのアクロポリス€15
デニズリ県パムッカレ・ヒエラポリス€30
アンタルヤ県アスペンドス遺跡€15
シャンルウルファ県ギョベクリテペ€20

トルコには、古代ギリシャ・ローマ時代の都市遺跡からビザンツ時代の岩窟教会、オスマン帝国の文化を伝える博物館まで、さまざまな歴史遺産が残されています。

全国版は、こうした異なる地域の博物館や遺跡を巡る旅行に利用しやすいパスです。

対象外施設に注意

全国版であっても、トルコ国内のすべての観光施設に入れるわけではありません。

例えば、アヤソフィアの観光客向け見学区域、地下宮殿(バシリカ・シスタン)、ドルマバフチェ宮殿などは対象外です。これらの施設では別途入場券が必要になります。

MuseumPass İstanbul|イスタンブール版

料金:105ユーロ/有効期間:5日間

MuseumPass İstanbulは、イスタンブールにある対象博物館・遺跡を見学するためのパスです。

イスタンブールには、古代ローマ、ビザンツ、オスマン帝国の歴史に触れられる施設が数多くあります。

有名なモスクや宮殿を訪れるだけでなく、博物館で考古資料や美術品をじっくり見たい方に向いています。

施設名個別入場料
トプカプ宮殿(ハレム・アヤイリ二教会含む)2,750TL (54EUR)
ガラタ塔€30
トルコ・イスラム美術博物館€17
イスタンブール考古学博物館€15
イスラム科学技術史博物館€10
ガラタ・メヴレヴィーハーネ博物館€7
ルメリ・ヒサル博物館€6

さるぱんちゃん一押し

イスタンブール考古学博物館では、アナトリアや古代オリエント世界の貴重な考古資料を見ることができます。

関連記事
▶︎ トプカプ・ガラタ塔・考古学博物館に行くならイスタンブールミュージアムパスを買え

あわせて読みたい
トプカプ・ガラタ塔・考古学博物館に行くならイスタンブールミュージアムパスを買え イスタンブールミュージアムパスは本当にお得?トプカプ宮殿、ガラタ塔、考古学博物館などの単品料金と比較し、対象施設や買い方を解説。歴史好きなら、古代オリエントからオスマン帝国まで時系列にたどれます。

また、トルコ・イスラム美術博物館では、イスラム美術や書道、絨毯など、オスマン帝国を含むイスラム文化に触れられます。

建造物の歴史を知ったうえで博物館を見学すると、イスタンブールの街歩きがさらに興味深いものになるでしょう。

対象外施設に注意

イスタンブールの人気観光スポットでも、アヤソフィアの観光客向け見学区域、地下宮殿、ドルマバフチェ宮殿は対象外です。

なお、ブルーモスクは通常の観光入場が無料のため、ミュージアムパスは必要ありません。

MuseumPass Cappadocia|カッパドキア版

料金:65ユーロ/有効期間:3日間

MuseumPass Cappadociaは、ネヴシェヒル県とアクサライ県にある10か所以上の対象博物館・遺跡を巡れるパスです。

カッパドキアというと気球や奇岩が有名ですが、岩を掘って造られた教会や地下都市など、歴史的に興味深い見どころも数多く残されています。

施設名個別入場料
ギョレメ野外博物館€20
ウフララ渓谷€15
カイマクル地下都市€13
デリンクユ地下都市€13
ゼルヴェ野外博物館・パシャバー€12
オズコナック地下都市€6

ギョレメ野外博物館には、岩をくり抜いて造られた教会が集まり、内部にはビザンツ時代のフレスコ画が残されています。

一方、カイマクルやデリンクユの地下都市では、人々が地下に築いた複雑な生活空間を見学できます。カッパドキアの歴史遺産を複数訪れる予定なら、地域版ミュージアムパスを検討してみるとよいでしょう。

さるぱんちゃん

カッパドキアに関しては、ミュージアムパス公式アプリが便利です。
ギョレメ野外博物館やデリンクユ地下都市のチケットが単体で購入可能。詳しくはこちらを参考にしてみてください。

追加料金が必要な施設

ギョレメ野外博物館内の暗闇教会(Karanlık Kilise)は、通常のミュージアムパスでは入場できず、別途チケットが必要です。

MuseumPass The Aegean|エーゲ海版

料金:95ユーロ/有効期間:7日間

MuseumPass The Aegeanは、イズミル、アイドゥン、ムーラ、デニズリの4県にある対象博物館・遺跡を巡れるパスです。

エーゲ海地方には、古代ギリシャ・ローマ時代の都市遺跡が数多く残されています。

施設名個別入場料
エフェソス遺跡€40
パムッカレ・ヒエラポリス€30
ベルガマのアクロポリス€15
ベルガマのアスクレピオン€13
アフロディシアス€12
ラオディキア遺跡€12
ディディマのアポロン神殿€6

なかでもエフェソス遺跡は、ケルスス図書館や大劇場、石畳の通りなどが残る、トルコを代表する古代都市遺跡です。

また、ベルガマのアクロポリスや古代の医療施設アスクレピオン、彫刻芸術で知られるアフロディシアスなど、歴史好きには見逃せない場所が集まっています。

ディディマ(Didyma)のアポロン神殿跡に存在する「メデューサのレリーフ(彫刻)」

エフェソスを中心に、エーゲ海地方の古代都市を周遊する旅行に向いているパスです。

追加料金が必要な施設

エフェソス遺跡内のテラスハウス(ヤマチ・エヴレル)は、通常のミュージアムパス対象外で、別途15ユーロの入場料が必要です。

また、パムッカレの古代プール(Antique Pool)も通常のパス対象外です。営業状況や別料金の有無は訪問前に確認してください。

MuseumPass The Mediterranean|地中海版

料金:90ユーロ/有効期間:7日間

MuseumPass The Mediterraneanは、アンタルヤ、メルスィン、アダナ、デニズリの4県にある対象博物館・遺跡を巡れるパスです。

地中海沿岸には、古代ギリシャ・ローマ時代の都市遺跡が点在しています。

施設名個別入場料
パムッカレ・ヒエラポリス€30
聖ニコラオス教会€17
アスペンドス遺跡€15
パタラ遺跡€15
ミラ遺跡(ミュラ遺跡/Myra)€13
ラオディキア遺跡€12
アランヤ城€12
ペルゲ遺跡€11

地中海地方には、古代ギリシャ・ローマ時代の都市遺跡だけでなく、アナトリア南西部で栄えた古代リキア文明の遺跡も数多く残されています。

なかでもアンタルヤ県デムレにあるミラ遺跡は、岩山に彫り込まれた壮大な岩窟墓群が見どころです。

まるで岩壁に建物の正面を造り付けたような墓は、古代リキア人の独特な埋葬文化を今に伝えています。遺跡にはローマ時代の劇場も残されており、異なる時代の歴史に触れられるのも魅力です。

また、ミラ遺跡のあるデムレは、サンタクロースのモデルとして知られる聖ニコラウスゆかりの地でもあります。近くには聖ニコラウス教会があり、あわせて訪れるのもおすすめです。

地中海版ミュージアムパスは、こうした古代リキアの遺跡やアンタルヤ周辺の古代都市を巡る旅行に向いています。

ミラ遺跡(Myra)|岩山に彫られた古代リキアの岩窟墓群

なお、デニズリ県はエーゲ海版と地中海版の両方の対象地域に含まれています。

パムッカレを訪れる予定なら、その前後にエーゲ海地方と地中海地方のどちらを観光するかによって選ぶとよいでしょう。

さるぱんちゃん

パムッカレの古代プールは地中海版のミュージアムパスでも対象外です。

※上記の個別入場料は、外国人旅行者向けの通常料金です(2026年10月確認)。料金や対象施設、見学可能な区域は変更される場合があります。

※表は代表的な施設を紹介したもので、各パスの対象施設すべてを掲載したものではありません。

ミュージアムパスの購入方法|現地窓口・公式サイト・アプリ

ミュージアムパスは、対象となる博物館・遺跡の販売窓口や、トルコ文化観光省の公式サイト・アプリから購入できます。

博物館・遺跡の現地窓口で購入する

ミュージアムパスは、トルコ文化観光省が指定する販売窓口で購入できます。

公式サイトには販売場所が掲載されているため、最初に訪れる博物館や遺跡で購入できるか確認しておくとよいでしょう。

なお、公式サイトには物理カード版とEカード版の案内がありますが、実際にどちらが発行されるかは購入窓口で確認してください。

公式サイト・アプリからオンラインで購入する

トルコ文化観光省の公式サイトや公式アプリ「Türkiye’nin Müzeleri」からも、ミュージアムパスを購入できます。

トルコミュージアムパスで検索
パスだけでなく個別にチケット購入可能

実際に操作してみたところ、公式サイトの購入手続きは、氏名・メールアドレス・電話番号などを入力して登録する流れですが、アプリではアカウント開設は必要なく、「ゲスト」として氏名とメールアドレス、決済情報を入力すればOKです。

公式アプリでは、ミュージアムパスだけでなく、対象となる博物館や遺跡の個別入場券も一部購入できます。

トプカプ宮殿もミュージアムパスに含まれていますが、アプリ内からは個別単体チケットは確認できませんでした(2026年10月23日時点)。

ただし、公式サイトおよびアプリはトルコ語と英語のみで、日本語には対応していません。また、画面のナビゲーションにも少し慣れが必要です。

さるぱんちゃん

個別施設はデフォルトで人気順になっているので、アルファベット順に変えることもできます。

複数の施設を巡る方には便利な機能ですが、短期間の旅行で利用するために、電子決済に不安を感じる方もいるでしょう。

オンラインでの操作が負担に感じる場合は、現地窓口での購入も検討してみてください。

公式サイト:https://muze.gov.tr/MuseumPass

公式サイトでは外国人旅行者料金、すなわちユーロ立てのものを選びます。

ミュージアムパスは、トルコ文化観光省の公式サイトや、対応する現地販売窓口などで購入できます。

さるぱんちゃん

物理的カードを購入するのにチケット売り場に並びますが、そのあとはスイスイです。
旅の記念にもなりますし、おそらくこれが1番楽なパス購入方法だと思います。

ミュージアムパスはどんな旅行者に向いている?

ミュージアムパスは、訪れる地域と博物館・遺跡の数に合わせて選ぶのが基本です。

旅行スタイル検討したいパス
イスタンブール、カッパドキア、エフェソスなどを周遊する全国版
イスタンブールの博物館を中心に巡るイスタンブール版
カッパドキアの野外博物館や地下都市を巡るカッパドキア版
エフェソスやベルガマなどの古代都市を巡るエーゲ海版
アンタルヤ周辺の古代遺跡を巡る地中海版

対象施設ではその都度チケットを購入する必要がないため、複数の博物館や遺跡を訪れる旅では便利です。

一方、見学する施設が少ない場合は、個別に入場券を購入したほうが費用を抑えられることもあります。

大切なのは、パスに合わせて観光先を増やすことではなく、訪れたい場所に合わせてパスを選ぶこと。

すでに旅程が決まっている方は、各施設の個別入場料とパス料金を比較してみてください。

まとめ|ミュージアムパスでトルコの歴史と遺跡を巡ろう

トルコのミュージアムパスは、全国版と地域限定版を合わせて5種類あります。

有効期間は3〜15日間。利用できる博物館や遺跡は種類によって異なるため、旅行先と訪問予定の施設を確認して選びましょう。

トルコには、古代都市、岩窟教会、地下都市など、さまざまな時代の歴史を体感できる場所が残されています。

ミュージアムパスを上手に活用して、トルコの歴史と文化遺産をじっくり楽しんでください。

参考・出典

トルコ共和国文化観光省(T.C. Kültür ve Turizm Bakanlığı)

MuseumPass公式サイト
https://muze.gov.tr/MuseumPass

※料金・制度は2026年10月確認時点の情報です。購入前には公式サイトで最新情報をご確認ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

さるぱんちゃんのアバター さるぱんちゃん トルコびいきの旅ノート管理人

広島県出身。アメリカで約20年暮らしたあと、2017年からトルコに移住。トルコ人の夫と暮らしながら、イスタンブールをはじめとする観光地、地方都市、世界遺産、市場、食文化、日々の暮らしなどを取材・発信中。

初めてトルコを訪れる前、「行ってみたい気持ちと、少し身構えてしまう気持ち」が同居する感覚に、英語の apprehensive(これから起きることに対して、不安や心配を感じているという意味)という言葉が重なった経験を持つ。

旅行者としての不安を置き去りにせず、現地で暮らす中で得た実感も交えながら、初めてのトルコ旅行に役立つ情報を発信。

市場、朝ごはん、地方都市、見慣れない食材を見ることが趣味。旅先では観光地だけでなく、スーパーや食料品売り場ものぞくタイプ。世界遺産検定保持者。

目次