クラブツーリズムのトルコツアーを見ていたとき、イスタンブール観光の日程にこんな案内がありました。
「イスタンブール歴史地区観光は、混雑と逆光を避けた午前中にご案内いたします」
ここでいう「イスタンブール歴史地区」は世界遺産としての呼び方で、この記事ではその中でも、ブルーモスクやアヤソフィア、ヒッポドロームなどが集まるスルタンアフメット周辺の旧市街を中心に紹介します。
混雑を避けるために午前中。
これはなんとなくわかります。
でも、わたしが引っかかったのはもうひとつ。
逆光。
なるほど、観光する時間って、写真の撮りやすさまで考えて決めることがあるんだ。
せっかくいいことを知ったので、個人旅行でイスタンブールを回る人にも使えるのか、ブルーモスクやヒッポドローム、アヤソフィアの位置関係や光の入り方を調べてみました。
すると、特に写真をきれいに残したい人にとって、旧市街を午前中から回るのはかなり理にかなっています。
この記事では、「午前中なら空いています」という話ではなく、逆光を避けて、旧市街で少しでもきれいな写真を残すための回り方を紹介します。
イスタンブール旧市街は午前中から観光するのがおすすめ
イスタンブール旧市街には、
- ブルーモスク
- アヤソフィア
- ヒッポドローム
- 地下宮殿
- トプカプ宮殿
など、有名観光地が徒歩圏内に集まっています。
距離だけを考えれば、近いところから順番に回っても大きな問題はありません。
ただ、写真を重視するなら話は少し変わります。
午前中をおすすめする理由は「逆光」

屋外で建物を背景に人物を撮る場合、太陽が被写体の向こう側にあると逆光になります。
スマートフォンがかなり優秀になったとはいえ、
「建物に露出を合わせたら顔が暗い」
「顔に合わせたら空が真っ白」
ということはあります。
そこで、太陽の位置が変わることまで考えて旧市街を回ってみます。
今回特に朝の時間を使いたいのが、
ブルーモスク、ヒッポドローム、アヤソフィア。
まずはここから回ってみましょう。
まずはブルーモスクへ|写真を撮るなら午前中がおすすめ

今回いちばん午前中をおすすめしたいのが、ブルーモスクです。
正式名称はスルタンアフメット・ジャーミィ。
ブルーモスクの前には広い庭があり、きれいに整備された花壇があります。
ブルーモスクを背景に記念撮影をする観光客も多く、まさに、
「イスタンブールに来ました」
という一枚を撮れる場所です。
せっかく人物とブルーモスクを一緒に残すなら、光の向きも少し意識してみてください。
午後よりも、午前中から訪れて写真を撮っておくのがおすすめです。
ブルーモスク内部も9〜11時ごろの光がきれい

ブルーモスクは外だけではありません。
内部にはたくさんの窓やステンドグラスがあり、自然光が差し込むことで、ブルーモスクならではの美しい空間が生まれます。
ブルーモスクの撮影について詳しく紹介している専門サイトでは、内部撮影におすすめの時間帯として9〜11時ごろが紹介されています。
朝は東側のステンドグラスから光が入り、内部に柔らかな光と影ができます。
ブルーモスクといえば、青を基調としたイズニックタイルが有名ですが、ぜひタイルだけでなく、ステンドグラスを通して差し込む朝の光にも注目してみてください。
わざわざ朝に行く理由が、混雑を避けるためだけではないんです。
ちなみに、モスクには「向き」があります。
モスクは入口の方角が決まっているわけではありませんが、礼拝する方向はキブラ(メッカのカアバ神殿の方向)に合わせて設計されています。
そのため、モスクの内部配置にはちゃんと方角の意味があります。
ピラミッドほど「方角そのもの」が主役ではありませんが、建物の向きを知ると、どこから光が入るのかを見るのもちょっと面白くなります。
さるぱんちゃん観光するときにはあまり意識しませんが、「この建物、ちゃんとメッカを向いてるんだ」と思って見ると、少し違って見えるかもしれません。
自撮り棒は使えないので注意


ブルーモスクでは写真撮影はできますが、撮影方法には注意が必要です。
フラッシュや三脚のほか、自撮り棒も使用できないと案内されています。
「ブルーモスクを背景に自撮りしよう」と持って行っても、中では使えません。
また、ブルーモスクは観光施設である以前に、現在も使われているモスクです。
礼拝している人にカメラを向けるのも避けましょう。
ブルーモスクの入場料や礼拝時間、服装については別の記事で詳しく紹介しています。
関連記事
▶︎ イスタンブールのブルーモスクは入場無料|営業時間・礼拝時間と服装を解説


ブルーモスクの次はヒッポドロームへ
ブルーモスクのすぐ西側にあるのが、ヒッポドロームです。
古代ローマ時代には、ここに長さ約500m、幅約117mという巨大なU字型の競技場があり、戦車競技などが行われていました。
現在はトルコ語でAt Meydanı(アト・メイダヌ/馬の広場)とも呼ばれています。
ブルーモスクからすぐなので、そのまま歩いて見学できます。
見学時間の目安は約30分です。
約3500年前のエジプトのオベリスクが立っている


ヒッポドロームで最も目立つのが、テオドシウスのオベリスクです。
実はこれ、もともとはイスタンブールにあったものではありません。
古代エジプトのファラオ、トトメス3世がルクソールのカルナック神殿に建立したオベリスクのひとつ。
その後、ローマ帝国時代に遠くエジプトからコンスタンティノープルへ運ばれました。
柱には今もヒエログリフが残っています。
そのほかにも、
- ギリシャのデルフォイから運ばれた蛇の柱
- 切石積みのオベリスク
- ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世から贈られたドイツの泉
などがあります。
普通に歩いていると「広場に何本か柱が立っているな」で終わってしまいそうですが、よく見ると、
古代エジプト、古代ギリシャ、ローマ・ビザンツ、近代ヨーロッパ
までが、ひとつの広場に集まっています。
なかなかすごい場所です。
オベリスクも午前中に写真を撮っておこう
ヒッポドロームは南西方向へ延びています。
定番方向からオベリスクを撮る場合、午前中は太陽が東〜南東側にあるため、午後よりも強い逆光を避けやすくなります。
ブルーモスクとヒッポドロームはすぐ近く。
この2か所は、朝のうちにセットで写真を撮ってしまうのがおすすめです。
アヤソフィアも午前中に外観写真を


ヒッポドロームを見たら、アヤソフィアへ。
ブルーモスクと向かい合うように立つアヤソフィアは、イスタンブールを代表する景色のひとつです。
内部見学ももちろんおすすめですが、スルタンアフメット広場から眺める外観もぜひ写真に残しておきたいところ。
特に人物と一緒に撮影するなら、太陽の位置を意識して午前中に外観写真を撮っておくと安心です。
アヤソフィアは見学そのものにも時間がかかります。
「まず外観の写真を撮る」
そのあと、入場待ちの状況などを見ながら内部を見学する、という回り方でもよいでしょう。
アヤソフィアのチケットを事前購入するか迷っている方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事
▶︎ アヤソフィアのチケットは事前購入したほうがいい?
▶︎ 入場料と音声ガイド|アヤソフィア・ブルーモスク・地下宮殿コンボは割高?




地下宮殿は午後でも問題なし


旧市街に来ると、アヤソフィアと一緒に回りたくなるのが地下宮殿です。
ただし今回のテーマは、光。
地下宮殿は、その名のとおり地下にあります。
外が朝でも昼でも、曇りでも晴れでも、基本的には関係ありません。
ですから、写真をきれいに撮ることを優先するなら、貴重な朝の時間を地下宮殿に使わなくても大丈夫。
ブルーモスクやヒッポドローム、アヤソフィアなど、自然光の影響を受ける場所を先に回してからでも十分です。
見学時間の目安は約30分。
アヤソフィアやブルーモスクからも近いので、午後の予定に組み込みやすいスポットです。
地下宮殿も、チケット購入や入場方法について別の記事で詳しく紹介しています。
関連記事
▶︎ 地下宮殿のチケットはどこで買う?


トプカプ宮殿は「朝の光」より見学時間を確保したい


トプカプ宮殿にも中庭や窓、ステンドグラス、タイル装飾などがあり、もちろん光によって見え方は変わります。
ただし、今回の「逆光を避けるために午前中を使う」という観点では、ブルーモスクやヒッポドロームほど優先順位を上げなくてもよいでしょう。
何より、トプカプ宮殿は広い。
ハレムや宝物館などを含めてしっかり見ようとすると、見学時間の目安は約3時間。
30分ほどで回れるブルーモスクやヒッポドロームとは違い、
「ちょっと寄って次へ」
という観光地ではありません。
ブルーモスクやヒッポドロームで朝の光を使って写真を撮ったあと、時間をたっぷり取って見学する方がよさそうです。
写真を重視するなら、旧市街はこんな順番で


今回の目的は、観光地を1分でも早く回ることではありません。
旧市街で、できるだけきれいな写真を残すこと。
そのため、わたしならこんな順番を考えます。
朝〜午前中
ブルーモスク
↓
ヒッポドローム
↓
アヤソフィア
まずは屋外写真や自然光を生かしたい場所を優先します。
特にブルーモスクは、内部に朝の光が入る9〜11時ごろも意識して予定を組んでみてください。
そのあと
地下宮殿
または
トプカプ宮殿
地下宮殿は自然光に左右されません。
トプカプ宮殿は見学に時間がかかるため、朝の写真スポットを回ったあと、じっくり時間を取るのがおすすめです。
もちろん礼拝時間や休館日、チケットの状況によって順番を入れ替える必要はあります。
あくまで、「写真を重視するなら、光を使える時間を先に使おう」という考え方です。
まとめ|クラブツーリズムの「逆光を避けた午前中」、個人旅行でも使えます
この記事を書いたきっかけは、クラブツーリズムのツアー案内にあった、
「イスタンブール歴史地区観光は、混雑と逆光を避けた午前中にご案内いたします」
という一文でした。
ツアーの日程を何気なく見ていて、
「逆光まで考えてるんじゃ」
と知ったのが始まりです。
そこで調べてみると、ブルーモスクは前庭からの記念撮影だけでなく、内部も朝の光が入りやすい時間帯があります。
すぐ隣のヒッポドロームも午前中に写真を撮りやすく、アヤソフィアの外観も朝のうちに押さえておきたいところです。
一方、地下宮殿は地下なので自然光を気にする必要はありません。
つまり、旧市街を全部午前中に駆け足で回る必要はなく、
光を生かしたい場所を先に。
時間帯に左右されにくい場所はあとに。
これだけでも、1日の回り方は少し変わります。
ツアー会社の案内で知ったちょっとしたコツですが、個人旅行でも十分使える情報でした。
せっかくイスタンブールまで行くなら、観光する順番だけでなく、光の向きも少しだけ味方につけてみてください。








